先輩インタビュー

※通学・移動時間に読めるインタビューです。
「この会社でちゃんと成長できるかな?」
「中小企業で働くって、どうなの?」
そんな就活生の皆さんのリアルな“ギモン”に、先輩社員が実体験をもとに本音で語るインタビューです。
今回登場するのは、入社1年目にまさかの「暗黒期」を味わいながらも、ITツールを味方につけて社内の業務改善を次々と実現してきた営業リーダーA・Sさん。
気づけば「自分の手で職場を変えていく」ことに夢中になっていた、そんな彼女の声をお届けします。

プロフィール

名古屋本社 マーケティンググループ A・S
入社:2019年
役職:リーダー(2024年に昇進)
好きな休日の過ごし方:
友人とバイクでツーリングに出かけることが多い。最近は時代劇がきっかけで、城や史跡巡りにもドハマり中。
性格:周囲からは「変わっている」と言われることが多い。興味を持ったら、とことん掘り下げるタイプ。
座右の銘:鶏口となるも牛後となるなかれ

ようやくつかんだ入社!…からの、まさかの「暗黒期」。

――
学生時代から印刷業界を目指していたのですか?
A・S
印刷業界は、選択肢の一つとして考えていました。
大学時代、SNSで知り合った趣味仲間と一緒に、オリジナルの歴史系の漫画などを描いて、同人イベントで売る活動をしていたんです。
本を作る際にネット印刷サービスを利用して馴染みがあったのと、「どうしたら本が売れるか」を考えて、ネットで宣伝したり展示方法を工夫したりするのが面白くて。
それで、興味を持ちました。
――
印刷業界以外にも検討した業界はあるのですか?
A・S
機械系メーカーの営業なども検討していました。
就活を進める中で、BtoB企業には、お客さまの悩みを聞いて最適な提案で課題を解決する営業スタイルがあると知り、「面白そう!」と思ったんです。
印刷会社の営業なら、自分がやってきた同人活動の経験と結びつくかも?と、徐々に絞りこんでいきました。
――
就職活動は、順調にいきましたか?
A・S
いや、まったくです。
私は大学が山口県で、最初は博多方面で就活をしていたのですが、4年生の夏になっても内定どころか、面接で不採用続きでした。
――
うまくいかなかった要因は何だったと思いますか?
A・S
それまでは、「自分が言いたいこと」ばかりを伝えようとしていて、「企業から見てどう思われるか」という視点が完全に抜けていたんです。
我流でやりすぎていたことが要因だったと思います。
――
そこから、どうやって立て直したのですか?
A・S
夏休みに、三重県の実家に帰って一旦休んでから、就活本や仕事の解説本などを読んで、基本を学び直しました。
自分に足りなかった視点に気づいて名古屋で就活を再開したところ、スムーズに選考が進むようになって。あれよあれよという間に駒田印刷に入社が決まりました。
――
駒田印刷に入社を決めた理由は?
A・S
面接後に、先輩の営業に同行させてもらったのが決め手でした。
昔からお付き合いがあるというデザイン会社を訪問した時、仕事の話はものの5分で終わらせて、後の50分は「ウチの子どもが…」とずーっと雑談なんです。
驚いていると、先輩からは「こういうところも正直に見せておきたい」の一言。
就活中、「良い面しか話してくれないな」と感じる会社もあったので、嘘や取り繕いがない正直な社風に惹かれました。
――
入社後は順調でしたか?
A・S
それが、全くそんなことはなくて……。
配属後すぐに、大学の就職活動向け冊子で200社近くの企業から原稿を集めて整理する仕事を任されたのですが、マルチタスクに慣れず、お客さまへの連絡や現場への手配を忘れるといったミスを連発。
家への帰り道はいつも、「自分はなんで、こんなに仕事ができないんだろう」と、めちゃくちゃ落ち込んでいました。
――
テレアポにも苦戦されたと聞きました。
A・S
そもそも、電話がものすごく苦手で、怖かったんです。
かかってきた電話に出るだけで、頭が真っ白になることもありました。
テレアポはさらにハードルが高くて、モニターの周りに言うセリフを付箋で20枚くらい貼って、カンペだらけにしていました(笑)。
――
1年目は、テレアポでどれくらい新規獲得できましたか?
A・S
1年目は新規獲得ゼロでした。
当時は新人のテレアポノウハウが社内になく、完全に手探りの状態でしたし、散々な結果だったなあと思います。
――
当時、先輩やまわりの人に相談することはありましたか?
A・S
今思えば、分からないことは質問したり、相談したりすればよかったのですが、当時はうまくできなかったんです。
――
それはどうして?
A・S
私が配属されたAチームの先輩や上司は40〜50代の大ベテランばかりで。
相談には親身に乗ってくれましたが、経験年数や立場が違いすぎて、上司から叱咤激励されても、素直に受け止めることができませんでした。
別チームに配属になった営業の同期がいて、一緒にランチをしていたのですが、「先輩がこんなこと言ってて面白かったよ」というような雑談はしても、仕事の悩みを打ち明けることはしなかったです。
――
A・Sさんにとって1年目はどんな年でしたか?
A・S
間違いなく「暗黒期」です。
社会人生活の中で一番モチベーションが低かったですし、正直、今でも思い出したくもないくらいです(笑)。

暗黒期からの脱却と、見えてきた「仕事の面白さ」。

――
「暗黒期」を、どうやって乗り越えていったのですか?
A・S
実際にお客さまと関わるようになって、徐々に仕事が楽しくなっていきました。
私、昔から日曜日の朝に放送している経済・情報バラエティ番組が大好きで、世の中のお金の動きや企業が儲けるためにどんな工夫をしているのかを知りたくて経済学部に入ったくらいなんです。
――
企業ががっちり儲けている、裏側を紹介する番組ですね?
A・S
はい。印刷会社に入って営業職につけば、企業のリアルな「がっちり」な話がいっぱい聞けるじゃないですか(笑)。
担当のスポーツ量販店のお客さまとのやりとりがまさにそうで、「どうやったら商品が売れるか」を考えて実行する裏側に関われたんです。
――
詳しく教えてください!
A・S
例えば、新聞の折り込みチラシです。
消費者が見てすぐに捨てられてしまうかもしれないチラシ1枚に、何十人もの人が関わり、「企画はどうする?」「タイトルは?」と知恵を絞っています。
さらに、店舗の売上や仕入れ状況はリアルタイムで変わるので、印刷直前になって商品の差し替えが入ることも日常茶飯事で、ギリギリの納期との戦いなんです。
そんな中でようやくチラシが完成し、実際に効果が出るとすごく嬉しかったですね。
――
お客さまからフィードバックをいただけることもあるんですか?
A・S
はい。「今回のセール、チラシのおかげで売上が上がったよ!」と言っていただけることもあって、「この仕事を選んで良かった」とやりがいを感じるようになっていきました。
――
少しずつ仕事のやりがいを感じる中、2年目はいかがでしたか?
A・S
実は、2年目はコロナ禍になり、折り込みチラシの仕事などが突然ストップしてしまい、やることがなくなってしまったんです。
――
仕事をしたくても、できない状況だったのですね。
A・S
ただ、時間ができたので会社のパソコンで勝手に3DCGのモデリングをして、導入されたばかりの社内のチャットツールにアップしてみたんです。
そうしたら、先輩たちが「ついに駒田にも3DCGが!」と面白がってくれて。
仕事には直結しませんでしたが、「やりたいことをやってみよう」という思いが自分の中に芽生えていった時期でした。
――
その後、徐々に日常が戻り、営業として自信が持てるようになったのはいつ頃ですか?
A・S
3年目です。売上のノルマが明確に与えられ、それを達成できたことが大きかったです。
それまでは「見えづらい評価」の中で「自分は仕事ができない」と思い込んでいたのですが、数字という明確な結果が出たことで、「ちゃんと合格点もらえてたんだ」と気づくことができたんです。

自分の「得意」で、みんなの役に立つ!

――
ご自身の「得意」を活かして、苦手なタスクを克服したそうですね。
A・S
はい。もともと小学生の頃からパソコンを触るのが大好きで、会社に「Microsoft 365」などのITツールが導入されたのがきっかけでした。
私はマルチタスクでのミスが多かったので、「ミスをなくすために気をつけます」と根性論で済ませるのではなく、機械の力で自動化してヒューマンエラーを防ごうと思ったんです。
――
具体的にはどのようなことを?
A・S
印刷には「面付け」という、計算が必要な作業があるのですが、私の業務はとりわけ複雑な計算が必要だったため専用の自動計算ツールを作りました。
また、社内の資料がチャットで流れて「あの資料どこいった?」となるのを防ぐために、業務に必要な情報をすべて集約した「チーム用のポータルサイト」を勝手に作ったんです。
――
周りの反応はいかがでしたか?
A・S
上司や後輩に見せたら「これ、すごくいい!」と言ってもらえて。
全社の営業提案会で発表する機会をもらい、結果的に作り方とツールが他部署にも広がって各部署でポータルサイトが作られるようになりました。
大好きなパソコンの知識で業務が便利になっていくのは嬉しかったですし、「自分のやりたい」から「みんなのために」という意識を少しずつ持てるようになっていきました。
――
後輩のみなさんのためにも、動かれたそうですね。
A・S
はい。自分が1年目にテレアポで本当に苦労したというのもあるのですが、仕事に慣れるにつれてウチの会社はベテラン層と若手との間に「教え方のギャップ」があるなと気が付いて…。
後輩たちも私と同じようにつまずいていたんです。
――
教え方のギャップ、というと?
A・S
いわゆる「背中を見て覚えろ」的な昭和のノリです(笑)。
もちろん先輩方は優しいし、親身になって指導してくれてはいるのですが、経験の差がありすぎて新人には理解しきれない部分があったんです。
特に、社会経験の浅い新人にとっては「何のためにこれをやっているのか」が分からずにつまずいてしまうことも少なくありませんでした。
――
ご自身の「暗黒期」とも重なって、もどかしかったのですね。
A・S
そうなんです。自分自身も1年目に「どうしていいか分からない」「聞きづらい」と悩んだ経験があったので、「後輩たちに自分と同じ苦労をさせたくない」「あのやり方は放っておけない」という反骨心が湧いてきました。
そこで、歳の近い先輩として、上司の指示の意図を汲み取って新人向けに翻訳してあげることから始めました。
――
テレアポのノウハウ共有も、その一環だったのですか?
A・S
はい。毎年新人が手探りで電話をかけていたので、後輩たちからテレアポのリストを集めて、「どの業界ならアポが取れやすいか」という統計を分析し、営業提案会で発表しました。
次の世代にノウハウを貯めていく仕組みを作りたかったんです。
――
誰かに指示されたわけではなく、自発的に動かれたのですね。
A・S
「自分がやりたいからやる」というのもありましたし、「このままじゃダメだ」という思いもありました。
――
そんな中で、社内全体で若手の挑戦の機会も広がったそうですね。
A・S
はい。会社の若手向けプロジェクトの一環で、私自身は「駒田印刷の採用サイト」の企画からWordPressでの構築まで任せてもらう機会をいただきました。
「学生に刺さるサイトとは?」とマーケティングの視点から考え、とことんサイト作りに向き合って、デザインからコーディングまで自分でやり遂げました。
――
それはご自身にとって、どんなご経験になりましたか?
A・S
この経験のおかげでWebの仕組みへの理解が深まりました。
今ではお客さまからWebのお悩みを聞いた際にも、その場で自信を持って提案できるようになり、「Web案件」が自分の強みになっています。

自ら切り開いた、等身大のリーダー像。

――
入社前から「出世したい」という野心をお持ちだったとか?
A・S
はい、駒田の会社説明会の質疑応答でも「出世できますか?」と聞いたくらいです(笑)。
――
出世したいのには、何か理由があったのですか?
A・S
身も蓋もない話ですが、正直に言うとお金が欲しかったんです(笑)。
ただ、1年目の「暗黒期」は仕事ができなさすぎて、とても口に出せる状況じゃなく…。
一旦引っ込めていました。
その後、チームのすぐ上の先輩が異動になったことで「いずれこの席が自分に回ってくるかもしれない」と思い、そこからまた「いつリーダーになってもいいように備えておこう」と心の片隅で意識するようになりました。
――
そして6年目に、リーダー職へ昇進されました。
A・S
「やった!」という喜びもありましたが、半分は「どうしよう」という戸惑いでした。
当時、チーム内にリーダーのポジションの人がいなくて、ロールモデルがいなかったんです。
しかも会社や上司からの明確な説明もなく、「あなたがリーダーだから、よろしくね」と投げっぱなしの状態で……。(※)
※現在は勤続年数や役職に合わせて段階的に研修があり、マネジメント研修も用意されています。
――
それは困りましたね!
A・S
え、私に何を期待してる? どうなってほしいとかないの!?って(笑)。
――
どのように、ご自身のリーダー像を築いたのですか?
A・S
まずは本屋に行って、リーダー職についての本を買って読みました。
そこに「メンバーを成長させることがリーダーの役割」と書かれていて。
当時、チームに新人のKくんが入ってきたので、「彼を成長させるために自分ができることをやればいいんだ!」と腑に落ちたんです。
――
実は、上司のYさんからもさりげなくフォローがあったとか?
A・S
休憩中のふとした雑談の中で、私がポロッと「えー、それ面倒ですね…」などとモチベーションの低い発言をすると、すかさず「A・Sさんは、もうリーダーでしょ!」と突っ込まれることが増えてきて(笑)。
そこで「あ、後輩の『模範となる社員』であることも求められているんだな」と、自分の役割が少しずつ見えてきました。
――
リーダーになって、ご自身の視点は変わりましたか?
A・S
大きく変わりました。
それまでは「自分が仕事を覚える」「自分が戦力になる」ということで精一杯でしたが、リーダーになってからは「チームのメンバーが力を発揮して、よりよく働けるにはどうしたらいいか」という、チーム全体の視点で考えるようになりました。
――
後輩の指導をしてみて、いかがでしたか?
A・S
最初は「Kくんを成長させられているだろうか?」と不安でしたが、Kくんが2年目になった時に、人に物事を伝えるのがすごく上手くなっていたんです。
目の前のことだけじゃなく、仕事全体を見渡して行動もできるようになっているし、「ちゃんと成長してる!!」と感動しました。
――
リーダーとして難しさを感じる場面は、ありますか?
A・S
あります。Kくんとその次に入ってきた後輩ではタイプが全然違って。
それぞれ伝わる言葉も、モチベーションの上がるポイントも違うんです。
そこを見極めて教え方を変えなければいけないと日々感じています。
――
後輩を指導する中で、ご自身が気づきを得ることもありましたか?
A・S
はい。Kくんは慎重に確認しながら進めるタイプで、「これってどうなんですか?」とその都度聞いてくれたんです。
その質問のおかげで、私が気づかなかった業務の改善点に気づかされることも少なくありませんでした。

伸び代があるから、面白い。自ら変えていけるやりがい。

――
最近は、社内の若手向けの「デジタル勉強会」を企画・開催されたそうですね。
A・S
はい。今、お客さまへの提案においてもWebやデジタル媒体の重要性が上がっているのに、苦手意識を持っている若手メンバーが意外と多かったんです。
上の世代はインターネットの黎明期から自力で学んできた人が多いので「IT知識は自分で勉強するもの」という意識があるのですが、若手は何から始めたらいいか分からない状態で。
「勉強会をやるけど、もし興味があったら来ない?」と声をかけたら、若手がたくさん集まってくれました。
――
これも、A・Sさん自ら動かれたのですね。
A・S
はい。こっそり内々で始めたつもりだったのですが、小さな会社なのであっという間に社内に広まってしまいました。
「今日、勉強会やるんだって?」と他の部署の人から声をかけられたり、経営陣の耳にも届いて「現場目線で、とても分かりやすい勉強会でしたよ」と直接声をかけていただいたりしました。
――
ご自身の行動で、会社がどんどん変わっていく手応えを感じていますか?
A・S
はい。就活の時、叔父から「中小企業は色々経験できて良いよ。何でもやらされるからね」と言われたのですが、最近その意味が分かってきました。
営業なのに採用サイトを作ったり、教える仕組みを考えたり。
「やらされてる」と思うとしんどいですが、「自分が面白いと思うからやる」というスタンスで動くと、それがすぐに会社全体に波及していくんです。
――
まさに、ご自身の座右の銘に表れていますね。
A・S
「鶏口となるも牛後となるなかれ(大きな組織の末端にいるより、小さな組織のトップになれ)」にあるように、大企業ではなく小さな組織だからこそ、自分たちで会社を変えていける自由度や伸び代を満喫しています。
――
休日はツーリングや、史跡巡りなど趣味を楽しんでいるそうですが、「自分の興味をとことん探求する」姿勢は、仕事にも活きていますか?
A・S
活きていると思います。
私が営業の枠を超えてあれこれ勝手にやっているのは、シンプルに「面白いから」「やりたいから」なんです。
プライベートも仕事も、王道ではなく「みんながやっていないブルーオーシャン」を見つけて、とことんやるのが好きなんだと思います。
――
会社を変えていくことの「面白さ」は何でしょうか?
A・S
学生の頃は「会社」という大きな塊があるように見えていましたが、実際に働いてみると、お客さまの会社も駒田印刷も「1人1人の人間の力」で動いているんだと気づきました。
「もっと良くしたい」と動けばどんどん面白くなるし、何もしなければ何も生まれない。
そして、周りを巻き込んでいくことで職場もよくなるし、なんだか学生時代の「文化祭」や「体育祭」みたいで、すごくワクワクします。
――
今後はどのようなことにチャレンジしたいですか?
A・S
これまでは自分のチームのメンバーが活躍できるように動くことが多かったのですが、これからはチームを横断して若手の成長を後押しできればと思っています。
後輩たちと年齢が近い私だからこその立場を活かして、お互いが関わるきっかけや場作りなど、若手が知恵を出し合って新しいことにチャレンジできる空気を率先して作っていきたいですね。
――
最後に、就活生へのメッセージをお願いします。
A・S
今改めて思うのは、会社というのは自分次第で面白く変えていける場所なんだということです。
特に駒田印刷は、大企業のように全てが整っていないからこそ得られる「意外な面白さ」や、「自分らしく働ける環境」があると感じています。
ぜひ皆さんも、自分の「好き」や「面白い」という気持ちを大切にして、仕事や会社を選んでもらえたらと思います。